2006-11-01から1ヶ月間の記事一覧

白い庭

名古屋まで新幹線の車中で、丸山健二の「安曇野の白い庭」を読む。面白い。デレク・ジャーマンの庭いらいの、庭についての定本になるであろう。 帰りは石川淳の「焼跡のイエス」を読了。今まで読んでいなかった。宿題をひとつ済ました気分になる。松本大洋と…

少女架刑

千葉で仕事が終わったので、市内の中古本屋をのぞく。 予想通り、東京にもよくあるゲームソフトと漫画の中古品を多く並べた店であったが、文庫とハードカバーの本も少しはあった。 100円の文庫を4冊購入。 偶然だが、吉村昭と、「実兄の」吉村武夫の本を一冊…

安曇野の白い庭

西荻窪駅構内の立ち飲み屋でからすみを食うのが目的だったのに、その前にちょっと古本を、なんて思って音羽館に寄ったがさいご。 いつもながらいい本が安い。思わぬ散財をしてしまった。からすみはまたのお楽しみにして、第2の目的である荻窪のブへ移動する…

「花火」

「○○の雑学」とか「話のタネ」とかいった題名の本には興味を引かれるのだが、読み通したためしがない。 いかに多くの項目を載せるか、に眼目があるわけで典拠のはっきりしないような怪しげな話が多かったりする。 数少ない例外が槌田満文「ことばの風物誌」…

コレクションのオートマティズム/丸山健二

「週刊文春」11/9号、鹿島茂の「私の読書日記」で紹介された、 小山ブリジット「夢見た日本 エドモン・ド・ゴンクールと林忠正」(平凡社)に以下の言葉が。 ゴンクールが死に際して自身のコレクションに附した遺志「私は、これらの一切が競売吏の小槌とともに…

和歌・俳句の起源/「築地明石町」のモデル

わが国における和歌のはじまりはの素盞鳴尊の 八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を であるとされるが、実は中国伝来のものなのではあるまいか? 「論語 顔淵十二」に、次のようにある。 司馬牛が憂えて曰く、人はみな兄弟あれど、われひと…

片腕

川端康成の「片腕」を読む。 久世光彦さんの「美の死」で紹介されていて興味をもった。 「眠れる美女」はリンチだと書いたが、こちらは「ウルトラQ」の一篇として映像化できそう。 いやほんとうはどんな映像でもいいのであって、ただ一度そう思い込むともう…

理想郷あれこれ

今日の東京新聞読書面、「売れてる理由」から。 東洋文庫「日本奥地紀行」の紹介。縁がないのか、いままで読んでいないのが却って不思議である。 本書でバード女史が米沢平野について「アジアのアルカデヤ」である、と感慨をもらす「有名な」一文があるらし…

豆腐屋まで8キロ

原宿のブで105円本を何冊か。 安岡章太郎は読んだことがないが、書名に感ずるところあり、購入。 「酒屋へ三里、豆腐屋へ二里」という。誰かのエッセイで読んだように思うが、思い出せない。 やっぱりメモだよ、メモは大切だ。しょうがないので調べたところ…