読書メモ:『フリーメイソンと錬金術』吉村正和

ダイモン=現象世界の背後にあるすべての見えざる力を包括的に指示する語

自然ダイモン 植物や動物の根源的な生命力、自然の構成物がそれ自身に成長する力すなわち自然の形成力 気象・季節の移り変わり

人間ダイモン 誕生・成長・結婚・死 個人の生涯を内から形成していく力

ソクラテスの弁明』私には何か神からの知らせとか、ダイモンからの合図といったようなもの

『自省録』神々とともに生きるものとは神々に対して常に自己の分に満足している魂を示し、ダイモンの意のままになんでも行う者であるダイモンはゼウス自身の一部分であって、ゼウスが各人に主人として指導者として与えたものである。これは各人の叡智と理性にほかならない

宇宙の森羅万象にダイモンが宿るのであり、大宇宙とは肉眼によって確認されるだけの有限で現象的な宇宙全体を指すのではない。真の意味における大宇宙とは、眼に見える世界と同時に、眼には見えないダイモン世界をも含む全体宇宙と理解すべきである。

社会ダイモン 王(皇帝)のダイモン 世俗権力に対する宗教権力〈英霊〉
歴史・言語 国家あるいは民族の運命を刻む記録であり、そこにはまさにその共同体のダイモンが発現している。

キリスト教によるダイモンの排斥

アウグスティヌス神の国』神と人間の仲介者はキリストのみ

ダイモンからデーモンへ
ダイモンが果たしていた役割は天使・守護聖人