幻の女

アイリッシュ「幻の女」を読んでいる。
さまざまな先入観は見事に裏切られて、これは「男の友情」の物語なのだとわかった場面で、
不覚にも涙が出そうになった。それも通勤途中の地下鉄のホームで。

ハヤカワ文庫の149ページまで読んだ時点での推理。
・「幻の女」は実在しない。主人公のもう一つの人格か、完全に主人公の妄想であるかのどちらか。
・主人公は何か大きな陰謀に巻き込まれており、彼を亡き者にしようとする一団がいる。職業上の秘密に関わる?
・「幻の女」は「男」である。あるいは「子供」である。
・催眠術。
・殺された妻が犯人。

想像もつかない大ネタが待ち受けているような予感がある。
その期待を抱き続けながら読み進められるという幸福は、何ものにも代えがたい。